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米川 出; 末岡 通治; 細山 博己*; 川俣 陽一; 鈴木 隆博; 栗原 研一
Fusion Engineering and Design, 81(15-17), p.1897 - 1903, 2006/07
被引用回数:2 パーセンタイル:17.14(Nuclear Science & Technology)高ベータプラズマの不安定性を回避する手段としてプラズマ電流分布の実時間制御の導入が実施され始めている。実時間分布制御における全体の処理時間は、入力信号であるMSE計測,プラズマ位置,形状を算出するシステム及び分布制御計算機での演算処理時間とプラズマ制御系内のデータ通信を含めても十ミリ秒程度でなければならない。一方、位置(R,Z)と時間の関数となる分布量データは、データサイズが大きいことから、転送時間の短縮や保存容量の最小化を図ることが必要である。プラズマ規格化小半径(r)を導入して位置の次元を1つ減らし、(j(t),(t))の2次元時系列データとすることによりデータ量の縮小を図った。さらにの刻みを固定化することで、従来と同じ1次元時系列データとして取り扱うことが可能となり、放電条件設定等のマンマシンインターフェースを利用することができる。この報告では分布量制御における3次元時系列データの簡略取り扱い法についてその技術的な事項をハードウエア構成とともに述べることとする。
藤田 隆明; JT-60チーム
Nuclear Fusion, 46(3), p.S3 - S12, 2006/03
被引用回数:8 パーセンタイル:27.96(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60Uにおいては、加熱パワーの入射時間を10秒から30秒に伸長し、電流拡散時間を超え、壁飽和時間に近い時間スケールでのプラズマ特性の研究を開始した。加熱装置の入射時間は順調に伸長し、入射エネルギー350MJを達成した。規格化ベータ値2.3を22.3秒間維持するなど高ベータの維持時間を大幅に伸長した。また、負磁気シアプラズマ及び弱磁気シアプラズマにおいて、完全電流駆動に近い状態での高自発電流割合の維持時間も5.8秒及び7.4秒まで伸長した。いずれの場合も電流分布は定常状態に達し、高ベータ,高自発電流割合の長時間維持に明るい見通しを得た。長時間スケールでの制御性の研究のため、電流分布の実時間制御システムを構築し、低ベータプラズマで実証した。高密度放電を繰り返すことにより、壁の粒子吸蔵量が飽和する状態をJT-60で初めて得た。壁飽和状態でダイバータ排気による粒子制御を実証した。ダイバータ板へのパルス的な熱負荷のない静かなHモード(QHモード)を初めて表面のトロイダル回転がゼロに近い状態で実現した。
栗原 研一; JT-60チーム
Proceedings of 21st IEEE/NPSS Symposium on Fusion Engineering (SOFE 2005) (CD-ROM), 6 Pages, 2005/09
トカマク型磁気核融合研究は、国際プロジェクトITERに向けて一歩踏み出そうとしているこの時期に、JT-60などの既存のトカマク装置に対しては、より先進的な運転シナリオを探究する役割が期待されている。このために、JT-60では、2003年には電源及び加熱装置の制御系を改造することにより、放電,NBI/RF加熱時間をそれぞれ65秒,30秒/60秒に延伸し、(a)自発電流割合75%の負の磁気シアプラズマを7.4秒持続。(b)規格化ベータ値3.0をECCDによるNTM不安定性を抑制し6.2秒間準定常的持続、などの成果が得られた。さらなる高性能プラズマ実現に向けて、トロイダルリップル損失を最小限にするフェライト板を第一壁に装着したり、プラズマ電流分布の実時間再構築法の開発などが進行している。シンポジウムでは、JT-60におけるプラズマ実験研究の現状について、装置改造の最新情報を交えて紹介する。
末岡 通治; 細山 博己*; 鈴木 隆博; 米川 出; 栗原 研一
平成16年度大阪大学総合技術研究会報告集(CD-ROM), 4 Pages, 2005/03
JT-60では、これまでプラズマ位置・形状などの平衡制御,中性子発生率・プラズマ電子温度・プラズマ電子密度などの粒子供給・加熱制御と、さまざまな実時間制御を実施してきたが、それに加えて新たにプラズマ内部の電流分布を実時間で制御する実験を実施することとなった。この制御を実現するためには、これまでの1次元時系列データ(制御量)とは異なり、(位置(r,z),制御量)といった分布量プレプログラム(3次元時系列)のデータ設定が大量に必要となる。このデータは、設定が複雑であるばかりか、他のパラメータとの相互関係も重要となり、放電条件を設定する者にとって大きな負担となる。そこで、これらの問題を解決するために、専用のGUI(Graphical User Interface)を開発した。このGUIは、電流分布の表現形式に規格化量を導入することなどで次元を減らし、3次元時系列データを複数の1次元時系列データとして設定するという工夫をはじめ、画面設計の試行錯誤を経て、昨年実験での供用を開始し、既にフィードバック制御実験としての結果を得る段階まで到達した。本報告では、この全く新しいGUI構築の技術的特徴について詳細に述べるとともに、課題の摘出を行う。
鈴木 隆博; 諫山 明彦; 坂本 宜照; 井手 俊介; 藤田 隆明; 竹永 秀信; Luce, T. C.*; Wade, M. R.*; 及川 聡洋; 内藤 磨; et al.
Proceedings of 20th IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2004) (CD-ROM), 8 Pages, 2004/11
JT-60Uは2003年に制御系の長放電時間化改造を行い、高プラズマの定常化を達成した。規格化圧力2.5のプラズマを不安定性の発生なしで、電流分布が定常に達する15.5秒間(電流拡散時間の9.5倍)維持した。また、不安定性の発生し易い位置と不安定性を引き起こす圧力勾配の大きな位置をずらすような電流分布を実現することで、さらに高い規格化圧力3を準定常(電流拡散時間の3.3倍)維持することに成功した。適切な電流分布を実現することが高性能プラズマにとって重要であるので、電流分布の実時間制御システムを開発し、安全係数分布を目標値まで制御することに成功した。
細山 博己*; 末岡 通治; 鈴木 隆博
KEK Proceedings 2003-16 (CD-ROM), 4 Pages, 2004/02
トカマク型核融合装置JT-60では、プラズマ性能の向上を目指してプラズマ電流分布を制御する実験が計画されている。プラズマ電流分布制御は、プラズマ制御パラメータ,プラズマ最外殻磁気面データ,トロイダル磁場コイル電流値,プラズマ電流値、及びプラズマ内部磁場計測信号等の入力データから実時間で電流分布または安全係数分布を算出し、その結果から所定の分布になるようにより高い電流密度分布、または安全係数が最小となる位置にアクチュエータであるLHRF(Lower Hybrid Radio Frequency)パワーを入射するものである。そのシステムを構築し、前述した制御ロジックを専用の計算機に組込み、その初期実験を行った。本発表では、そのシステム概要,ハードウェア構成,ソフトウェア機能,今後の課題について報告する。
井手 俊介; 鈴木 隆博; 坂本 宜照; 竹永 秀信; 藤田 隆明; 大山 直幸; 諫山 明彦; 小出 芳彦; 鎌田 裕; JT-60チーム
Nuclear Fusion, 44(1), p.87 - 92, 2004/01
被引用回数:19 パーセンタイル:53.19(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60Uにおいて、高閉じ込めの負磁気シア放電において、電流分布の制御性と閉じ込めとの関連を調べた。その結果、周辺電流駆動により閉じ込め性能に重要な内部輸送障壁の位置を広げることができ、それにより閉じ込め性能を改善できうることを示した。また、中心電流駆動を組合せることにより、負磁気シア領域での安全係数を下げることができることを示した。これらの電流駆動を組合せることにより完全電流駆動を実現するとともに、ITERの先進運転シナリオで要求されている高閉じ込め性能を高規格化密度領域で実証した。一方、電子加熱が主体となる領域での内部輸送障壁の性質を調べた。高閉じ込め負磁気シアプラズマにおいては、電子加熱割合が増加しても内部輸送障壁や閉じ込め性能に大きな影響を与えないことを明らかにした。正磁気シアプラズマにおいては、電子加熱により内部輸送障壁が減衰あるいは消滅する場合が有ることを明らかにした。炉心プラズマでは電子加熱が主体となるため、これら得られた知見は重要である。
藤田 隆明
日本物理学会誌, 57(8), p.559 - 567, 2002/08
トカマク型磁場閉じ込め装置においては、高温プラズマ中に電流を流すことによりプラズマを閉じ込めるらせん状磁場を形成している。このためトカマクプラズマの電流分布の計測は閉じ込め磁場の空間構造を把握することを意味し、磁場中のプラズマの熱・粒子輸送やプラズマの安定性の理解に極めて重要な役割を果す。本稿では、大型トカマクJT-60における高精度の電流分布計測法を紹介するとともに、その活用により発展した電流分布制御を用いた高温核融合プラズマの閉じ込め性能の改善に関する最近の研究成果について解説する。
鈴木 隆博; 杉江 達夫
プラズマ・核融合学会誌, 78(5), p.411 - 416, 2002/05
加熱中性粒子ビーム(NB)を利用した核融合プラズマ計測として代表的なモーショナルシュタルク効果(MSE)による磁場/電流分布計測について解説する。磁化したプラズマ中へ入射されたNB粒子は磁場により電場を感じる。電場の存在下では原子の発光線は偏光面が電場と垂直な偏光,平行な偏光に分岐する。偏光角を測定することで電場の方向がわかり、はNBの入射速度で既知であることから磁場の方向すなわちピッチ角を測定する。平衡計算によりプラズマ電流分布を得ることができる。また、幾何学的に独立な2つのMSEシステムを組み合わせると、プラズマの閉じ込めに重要な役割を担っていると考えられている径電場の計測を行うことが可能である。平衡計算により求めた磁束分布の時間変化から誘導電流を評価することで、非誘導電流分布の計測を行うことも可能である。解説ではITERにおける設計の現状と問題点についても触れる。
草間 義紀
Advanced Diagnostics for Magnetic and Inertial Fusion, p.31 - 38, 2002/00
「先進トカマクモード」とは、小型で核融合出力密度が高く、かつ定常運転が可能である魅力的な核融合炉の概念を構築できる可能性のあるトカマクの運転モードである。プラズマ制御の役割は、この先進トカマクモードへの安定でかつ再現性の良いルートを構築し、それを定常的に継続することである。そのためには、プラズマのとじ込め,安定性及びプラズマ電流分布を同時に最適化する必要があり、加熱・電流駆動,プラズマ形状制御,燃料注入の制御によりプラズマの圧力,電流分布を制御することが重要な課題である。電流分布等,各種の分布計測が不可欠で、制御用の計測として用いるためには、高い信頼性及び測定精度,十分な時間及び空間分解能,実時間でのデータ処理など,通常の計測以上の要件が求められる。JR-60での計測・制御の開発について述べるとともに、今後の課題を示す。
藤田 隆明; 三浦 幸俊; 鈴木 隆博; 井手 俊介; 竹永 秀信; 及川 聡洋; Chankin, A. V.; 坂本 宜照; 小出 芳彦; 波多江 仰紀; et al.
Proceedings of 29th European Physical Society Conference on Plasma Physics and Controlled Fusion, 9 Pages, 2002/00
JT-60Uにおいて、モーショナルシュタルク効果(MSE)計測の測定精度の向上及び平衡コードの改良により、負磁気シアプラズマの中心部に電流がほとんど流れていない領域(「電流ホール」)が数秒間安定に存在することを明らかにした。電流ホールの半径はプラズマ半径の40%に及ぶ。これは従来必要と考えられていた磁気軸上電流がなくても安定にトカマクを運転できる可能性を示すものである。電流ホールは中心を外れた非誘導電流の増大によって形成される。興味深いのは、中心部で電流が負となる例が観測されていないことである。また、電流ホール内において、中性粒子ビームや電子サイクロトロン波による電流駆動を行った場合でも、中心部に電流が発生しない。このような電流ホールの硬直性は、それを維持する何らかの機構が働いていることを示唆している。
Galindo, V.*; Ciarynski, D.*; Duchateau, J. L.*; 西島 元; 小泉 徳潔; 高橋 良和; 安藤 俊就
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 11(1), p.1538 - 1541, 2001/03
被引用回数:12 パーセンタイル:57.81(Engineering, Electrical & Electronic)原研において試験が進められている中心ソレノイド(CS)モデル・コイルは、(1)形状と接続方法に起因する素線間電流分布の不均一、及び、(2)NbSn素線の受ける歪の2つの因子によって通電特性が大きく左右される。そこで、Summersの式に基づいた計算コードを用いて臨界電流特性をすべての導体に対して計算した。この際、ジョイント抵抗、導体長、横断抵抗は等価回路によって考慮した。また、磁場分布、歪、電流の流れ込みも考慮した。実験結果との比較も行う。
栗原 研一
プラズマ・核融合学会誌, 76(1), p.65 - 82, 2000/01
トカマク型核融合炉装置を用いた実験では、プラズマの平衡状態(電流分布・位置・形状等)が、エネルギー閉じ込め性能と強く相関を持っているうえ、真空容器内に設置された装置機器の健全性を損なう要因にも成り得るため、その状態の高精度把握及び制御が必要不可欠な要素である。このプラズマ平衡の実験解析について、おもに電磁気計測信号から求めるさまざまな手法について、データ解析や制御への利用を想定して数理的観点で整理を試みるとともに各種手法のレビューを行う。またアクチュエータと平衡諸量とを結ぶ実験解析上の簡易モデル構築の方法論についても触れる。
鎌田 裕; 諫山 明彦; 及川 聡洋; 坂本 宜照; 細金 延幸; 竹永 秀信; 草間 義紀; 藤田 隆明; 竹治 智; 小関 隆久; et al.
Nuclear Fusion, 39(11Y), p.1845 - 1853, 1999/11
高ELMy Hモードプラズマによる高総合性能の長時間維持を報告する。W型排気ダイバータへの改造により、高加熱パワー(20-25MW)の長時間(9秒)入射が可能となった。最大加熱エネルギーは203MJに達する。圧力及び電流の空間分布を最適化し、加えてプラズマ断面形状の三角形度を上昇(0.5)することで、高安定性が改善された。プラズマ電流1.5MAでは、等価エネルギー増倍率Q=0.16を4.5秒間維持した。この時、Hファクター2.2、規格化値1.9である。また、全電流の60-70%が非誘導電流駆動されている。低安全係数(q~3)での定常限界も改善され、規格化値2.5~2.7を約3.5秒間維持することができた。これは、ITERの要求を満足する結果である。
芳野 隆治; 竹治 智; 諫山 明彦; 藤田 隆明; 閨谷 譲; 福田 武司
Europhysics Conference Abstracts, 23J, p.425 - 428, 1999/00
内部輸送障壁をもつ負磁気シアプラズマは、多くのトカマク装置において、高い閉じ込め性能を実証されている。しかし、この閉じ込め改善は過渡的であり、高い頻度でメイジャーディスラプションが発生している。このうち、安全係数の径方向の最小値(q)が3または2の近傍において規格化値に上限があり、これを越えるとディスラプションが発生する。qが3または2に下がるのは、内部輸送障壁での局所的な閉じ込め改善とそれによるブートストラップ電流の増大が正のフィードバックを形成することによる。系統的な解析の結果、qが2または3となる場所でのトロイダル回転シアが存在するとき、ディスラプションが発生しないことがわかった。以上の結果より、qの値とqの位置でのトロイダル回転シアにより、ディスラプションの発生を予測できる。
栗原 研一
Fusion Technology, 34(3), p.548 - 552, 1998/11
トカマク型核融合装置における平衡プラズマの制御特性上で最も基本的なプラズマの電流分布を、外部の電磁気計測器だけから同定できるかどうかについては、数値解析上非適切問題となることが知られている。既存の実験データ解析では電流分布を表す関数形をあらかじめ決めておくなどの制約条件を課して非適切性を回避し、プラズマ電流分布を再構築してきた。その逆問題に対して、電磁気計測だけからの原理的な可同定性、精度の良否と必要な計測値、非適切性の回避の仕方等を明確にすることを目的に、解析的解法である「境界付き固有関数展開解法」を考案した。また、可同定性の有無は、ある関数系の独立性と関係していることを示し計算方法を提示した。さらにその方法に基づく逆問題の解法時に発生する非適切性の回避のために、プラズマ内部の制約条件及び大規模な不等式制約条件を導出した。本発表は、これら一連の検討結果の報告である。
菊池 満
プラズマ・核融合学会誌, 74(8), p.787 - 794, 1998/08
最近の核融合炉設計の特性を、定常運転、熱効率、燃焼制御、構造材料と経済性の観点から記述する。より詳細な議論として、電流分布制御、ベータ限界を決める現象(理想及び抵抗性MHD安定性)、ダイバータ(He排気、高閉じ込めとの共存性)などの炉心プラズマ技術に関する開発課題について述べた。最近の各国のトカマク炉の設計は、定常炉概念を取り入れており、1990年に原研が実施した定常トカマク型核融合炉SSTRの概念検討が先駆的に果たした役割が重要であったことが理解される。
藤田 隆明; 波多江 仰紀; 及川 聡洋; 竹治 智; 白井 浩; 小出 芳彦; 石田 真一; 井手 俊介; 石井 康友; 小関 隆久; et al.
Nuclear Fusion, 38(2), p.207 - 221, 1998/02
被引用回数:64 パーセンタイル:86.61(Physics, Fluids & Plasmas)大きな半径の輸送障壁を保ちつつ、JT-60Uの負磁気シアー放電の運転を低q、高電流領域に拡張し、高い核融合性能を得た。JT-60UにおけるDT換算核融合エネルギー増倍率Qの記録を更新し、Q=1.05を達成した。qの極小値qの半径のすぐ内側に電子密度、電子温度、イオン温度の急勾配を有する内部輸送障壁を形成することにより大幅な閉じ込め改善が得られた。内部輸送障壁形成後にプラズマ体積や加熱パワーを調整して圧力分布・電流分布を制御しながらプラズマ電流をランプアップすることにより、q~2の低q領域においてプラズマ半径の80%に及ぶ広い負磁気シアー領域を得た。エネルギー閉じ込め時間は、内部輸送障壁の半径とともに、またqの低下とともに増大した。実効的一流体熱拡散係数は、内部輸送障壁において極小値を有する。プラズマの性能は、q~2,~2で発生するプラズマ崩壊により規定された。
内藤 磨; 及川 聡洋; 牛草 健吉; 根本 正博; 飛田 健次; 井手 俊介; 栗山 正明; 鎌田 裕; 草間 義紀
Proc. of 1998 ICPP & 25th EPS Conf. on Contr. Fusion and Plasma Physics, 22C, p.1182 - 1185, 1998/00
JT-60Uにおける負イオン源中性粒子ビーム入射装置(N-NBI)を用いた電流駆動実験の結果について報告する。N-NBIの入射パワーは350keVで5.1MWに達した。N-NBIのビーム吸収分布を支配する電離断面積についての検証を行い、多段階電離過程に従うことを示した。N-NBI電流駆動中の駆動電流分布を初めて同定し、古典的な理論予測と矛盾しないことを示した。駆動効率は従来のNBI(80keV)と比べて50%以上向上した。
栗原 研一
JAERI-Research 97-084, 21 Pages, 1997/11
トカマク・プラズマの制御特性上で最も基本的なプラズマの電流分布を、外部の電磁気計測器だけから同定できるかどうかについては、数値解析上非適切問題となることが知られている。これまでの実験データ解析では電流分布を表す関数形を予め決めておく等の制約条件を課して非適切性を回避し、プラズマ電流分布の再構築を行ってきた。この逆問題に対して、電磁気計測だけからの原理的な可同定性、精度の良否と必要な計測値、非適切性の回避の仕方、等を明確にすることを目的に、解析的解法である「境界付き固有関数展開解法」を考案した。また、可同定性の有無は、ある関数系の独立性と関係していることを示し計算方法を提示した。さらに非適切性の回避に必要な、プラズマ内部の平衡状態から導かれる制約条件等の算出を行った。本報告書は、これら一連の検討結果を記述する。